「ゲームを作ることは舞台に立つことと同じ。 完成の瞬間まで、インプットをためてためて一気に爆発させる。 長丁場でしんどいけど、クリエーターはTwitterでアウトプットを小出しにしちゃダメ。 最後まで緊張感を持ってつくっていきたい」
宝塚の舞台を観た後で、そう力説してた。
私の大好きなネトゲをつくったゲームプロデューサーさん。
「宝塚のトップスターってさ、誰が見てもほかの人とは違う ”華がある” よね。 ゲームもみんなが”おもろい””おもろない”って感じるモノが確実にあるのよ。 数値化できないし理屈じゃないけど、絶対にある。 それを追求していかなきゃならない」
何を見ても「これゲームに使えないかな?」って考えてる。
ラインダンスを見ても「ドラクエっぽい」*1とか、ショーのワンシーンで流れた曲を聴いて「ファミコンの魔界村でも使ってたと思う」とかw
そしていつも、ものすごくたくさんゲームの話をしてくれる。
ギークだ!ゲームギークだ!!アルファゲームギークだー!!!*2
どのジャンルのギークにも共通してることは、異常なまでの好奇心。もちろん、いい意味ね^^
新しいもの、変わったもの、アンテナに引っかかったものすべてに敏感に反応する。
「知る」 ことに対してものすごく貪欲。つくることは知ることなんだと思った。
私が宝塚好きだって話をしたら、次に会ったとき、
「べにの話についていこうと思って、俺ひとりでヅカ観に行ってきたよ」
と言われてびっくり!!!
「機会があれば観たい」という人はよくいるけど、実際に行った人は初めて。
しかも男の人1人で宝塚!ヒットするゲームをつくれる理由が分かった気がした。
少しでも興味を持ったことは、機を逃さず自分でキャッチしに行く。恐れ入る。
「インプットは、いろんなものをみていろんな人に会う。 それがすべて。」
と弾言するだけあって、ストーカーみたいな身も心もキモい私とも会ってくれて
なんていい人なんだ!!!!!
この場合のインプットは、ネットで得られる情報じゃなくてリアルの方。
そして、”生”のインプットをすごく大事にしてると話してた。
「”お約束”は大事だけど、生のドキドキするライブ感も大事。 宝塚スターは絶対に舞台の階段から落ちないけど、絶対にあり得ないわけじゃない。 でも絶対に起こらないのはすごいじゃん。 お客さんはどこかで、その緊張感が破られることを期待してる。 その危うさのバランスは、生じゃないと感じられない」
・・・そんな話をした後で、突然
「ヤン魂好きなべにが宝塚好きなの分かる気がする」と納得していた。
その2つは私の中で全く結びついてなかったので「???」ってきょとんとしてたら、
「宝塚って、先輩・後輩の序列がはっきりしてて規則が厳しいよね。 ヤンキー文化もそういうとこあるでしょ。 あのね、ランウェイのモデルって、完全に実力社会で裏ではものすごい いじめや嫌がらせがあるんだって。 でも、ギャルモデル業界はそういうのないんだよ。ヤンキー気質だから。 ”上”と”下”っていう概念がキッチリしてるの。 べにが好きなヤン魂もヅカも、そんな風に礼節を重んじて上を立てたり、 ちゃんとスジ通すとこあるから」
あー、そう言われてみればそうですね…とうなずきながら、頭の中では
ぜんぜん違うこと考えてた。
目の前に本物の安藤さんがいて、「ヤン魂好きなべに」という言葉を発している奇跡。
だって、10年前の僕らは胸をいためて「安藤大好き!!」なんて叫んでた!
感慨深いな…。しみじみ。
そしていまだに当時のSSもチャットログもすべて保存してある私は、
「ヤン魂ギーク」 を名乗ってもいいと思う。